2015年10月26日月曜日

文科系技術者に物思う 加工機械の寿命編

機械には、寿命がある。

日本中から、シンプルな汎用の加工機械が消え去っている今、

残っているのは、NC制御補助の付いた汎用加工機械ばかりだ。

で、何処の町工場も、NC制御旋盤とか、多軸旋盤、MCばかり購入した。

でも、この手の加工機械は、プログラムと治具を用意すれば、

初心者でも使えるから、

作業者を育てるのに金と手間が掛からないのが、利点だ。

だから、無理して高い機械を購入するが、

減価償却出来ないトコも多いから、

新品を買って長く大事に使うトコと、、

中古品を仕入れて、騙し騙し使うトコの二つに分かれる。

新品を買って、長く大事に使うトコは良いんだ。

メーカー呼んで、精度維持とか、整備を繰り返すからね。

でも、中古品を仕入れて、騙し騙し使うトコは問題が多い。

中古品を買うのでも、

レトロフィットして分解整備・摺動面の精度回復するトコなら問題は無いが、

寿命を迎えた加工機械をそのまま持ってきて、壊れたら修理を繰り返して、

そのまま使い続けるトコなんだ。

見掛けは、一杯加工機械を持っていて、景気が良さそうだが、、

精度が出ていない寿命を迎えた加工機械で加工中だから、

直角に加工出来ていない部品が陸続と生み出され続けている訳だ。


某メーカーに言わせれば、

摺動面タイプのMCで寿命が15年でしょ?

1日6時間加工で、週5日稼働で、、15年ですから、

多パレットの連続加工する奴なら、5年でメカ部分が壊れ始めますよ、、

精度は、重加工するかどうかですよねぇ、、

だから、小径フライスの高速加工を推奨するんでしょうが、

サンドビックみたいに、取り代一杯掛けて、高送りで加工してたら、

LMガイドの新しいMCなんざ、5年で、、終わりますよ、、、


そして、寿命を迎えた筈のMCが、業者にって、流通を始めている。

最近じゃ、メーカーも重整備してくれるトコは無くなって、

狂ったフレームの修正すら出来ないトコが少なく無いから、、

本当は、摺動面やLMガイド部を重整備して、

ターカイト貼り直し・LMガイド修正交換して流通すべきMCが、

そのまま次のトコに持って行かれる訳だ。

電気部品の寿命より、機械精度寿命の方が早く終わるが、

精度寿命は、傍からは見えない、見えにくい、そこをうまくついた悪徳商売が横行している、、

倒産・廃業した工場から、

ハゲタカの如く機械精度寿命が終わった機械を回収しては、

儲かるだろうな、、そして、

困るのはそんなMCで作られた部品を組み立てさせられる組立工程。


まぁ、加工機械の精度管理しているトコは多くないから、、

レベル出しの数字教えて、主軸の精度教えて、、メーカーの記録あるでしょ?

まぁ、こんな事を言って、対応出来ない・対応しないトコは、

この手の可能性が高いというか、、、


こんなトコに、基幹部品を外注するんじゃ無いぞ!

したら、メーカーとしちゃあ、終わりだからな。

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